実家の片付けをして感じたこと
- kurashinootetsudai
- 7月1日
- 読了時間: 5分
更新日:8月29日

こんにちは。
「片付け下手さんが、片付け上手に変わる」方法をお伝えしている、整理収納専門のアスです。
本日は、弊社に所属する京都に在住のコンシェルジュ・山根久見子さんに
「お客様との対応で心がけていること」を教えていただきました。
<山根久見子さん>

防災士の知識を生かし、整理収納を通して、安全で安心な家づくりのお手伝いをいたします。
<資格>
整理収納アドバイザー1級、防災士、エニアグラムお片付け士アンバサダー、企業内整理収納マネージャー
それでは、ご覧ください。 【実家の片付けをして感じたこと】
ありがたいことに、私はまだ実家じまいをする必要がありません。
しかし、親が高齢になり、実家について考える機会も多くなってきました。
両親が亡くなってから片付けるのは、精神的にも体力的にも金銭的にも大変なので、少しずつ親と一緒に片付けを始めています。
その中で気づいたことや、やって良かったと思うことをいくつかご紹介したいと思います。
1. 生活をコンパクトにする
家族で住んでいた家。子どもが大きくなり、家を出たり結婚したりでいつのまにか夫婦2人になっているというご実家も多いと思います。
わが家は父がすでに他界しており、母は一人暮らし。
しかし、家の中は昔のままで、子どもたちが使っていたモノもそのまま置いてあります。そこで、まずは家を一人暮らしサイズにアップデートすることにしました。
まずは食器。
今後を考えても、こんなにたくさんの食器は要らない。
孫や親戚が遊びに来たときのために・・・と母は言いますが、年に数回のために置いておく必要はない。またそのために背の高い食器棚をそのままにしておくのは、もしもの時に倒れてくるという不安もある。
人が大勢集まるときは、紙皿や紙コップを使えば良いじゃない?
家じゃなくても外食してもいいんだし。と説明して、食器を手放してもらいました。

次に洋服。
昔はよく着ていたけど、年を取って着心地が悪くなった服や、好みではない服がたくさん出てきました。
一つずつ見ていくと、今着ている服は本当に数着。
それ以外は手放すことで、服選びに迷わないクローゼットに変わりました。
母の好きなモノだけにしておくと、それは大事にしていたモノだということが一目で分かるので、いつかのときも丁寧に手放すことが出来そうな気がします。
洗面所にある化粧品や衛生用品も、整理しました。
何本もあるブラシやコップ、多すぎるタオル、何年も前のヘア飾り。
ここは思い入れのあるものが少ないので、すぐに整理できましたが、すでに当たり前の景色になっているので、こういう機会がないと母一人では片付けなかっただろうなと思います。
そうやって一箇所ずつ一緒に見て回り、一人暮らしサイズにアップデートしていきました。モノが減り、今自分が使っているモノだけがすぐに分かるので、母も暮らしやすくなったと言っています。
2. 思い出を整理する

次に思い出品に手を付けました。
これはとても時間のかかるエリアです。
子どもの写真や子どもが作った作品、使っていたモノはもちろん、自分(親世代)の写真や卒業アルバム、手紙や母子手帳、また祖父母のモノも実家に置いている方もいらっしゃると思います。
これらは親にとっては大事な思い出です。
しかし、残された子どもや孫にとってはどうでしょう。
自分が写った写真、自分の母子手帳、ましてや親や祖父母の卒業アルバムなんてどうしていいか、私は困ってしまいます。
そういった親の思い出は、できるだけ親の代で整理して欲しいと思います。
もちろん、必要に応じてお子様に確認することは大事ですが、何でもかんでもそのままにしておくと、残された子どもに負担が回ってしまいます。
私には他人の写真を捨てることは、心の負担が大きいので、それを説明して母に整理してもらいました。
どこまで整理してどこまでなら残しておいても負担にならないか、その範囲についてもしっかり話しておくのは大事だなと感じました。
3. 話し合う

実家を片付けていると、残ったモノを最終的にはどうして欲しいかを話しておくのも大事だと思いました。
私にとってはただの「モノ」でも、母にとっては大事なモノというのはたくさんあります。
また、残されたモノを捨てるのか、寄付するのか、遺品として誰かに譲るのか、何を大事にしたいのかなど、これまで生活していた中では話さなかったこともたくさん話しました。
人によっては全部捨てていいという方もいるし、細かくこれは○○さんに、これは××さんに譲ってと指定する方もいらっしゃいます。自分の親とはいえ、どうしたいかは話してみないと分からないと思います。

終活や生前整理なんていうと、「死」が近づいているようで嫌がる方も多いですが、身の回りを整えることは、これまでの人生を振り返る機会になります。
親子で取り組むことで、昔話に花が咲いたり、親の子ども時代や独身時代の秘密話を聞けたり、これまで知らなかった意外な一面が見えることもありました。
そういう面でも、一緒に片付ける時間が持てたのは、貴重な時間だったと思います。
人が亡くなったあとは、葬儀や手続きでただでさえせわしないもの。
そこに残された実家の片付けが加わると、見送った方の思い出に浸る間もなくなってしまいます。
最後に気持ちよく別れるためには、事前の準備が大事だなと感じました。
まだ全ての作業は終わっていませんが、ゆっくり時間をかけて、お互いが納得いくような片付けが勧められたらいいなと思っています。
山根さん、ありがとうございました!
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